2011-07-28

「革命戦争回顧録」チェ・ゲバラ

革命戦争回顧録 (中公文庫)革命戦争回顧録 (中公文庫)
チェ・ゲバラ Ernesto Che Guevara

中央公論新社 2008-02
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おもしろかった~。
夢中になれる本だった~。

チェ・ゲバラがキューバ革命をふりかえり記した本です。
2部構成になっており、前半は思い出深いことを
エッセイ調に書いたもの、
後半が時系列順に、革命の経緯をふりかえったもの。

後半、すばらしいです。
やっぱりドキュメンタリーは強い。
事実の重さが感じられます。

キューバ革命は、カストロ率いる革命軍が
たった10数人しかいないのに、軍隊相手に
戦争に勝ってしまうという漫画のような史実。

その様子が、当事者からの目線で書かれ
非常に興味深い。
際立つのは、指揮官カストロの天才さ、
そして戦争の過酷さ。
登場人物が次々と死にます。

それでも劣勢を逆転していくさまは
非常に読みごたえがありました。
ゲバラが生き残ったのも、奇蹟といえるほど激しい戦闘ばかり。

ゲバラの著書としては、死の直前まで記した「ゲバラ日記」が有名ですが
あれは最終的にゲバラが捕まって処刑されているため
閉塞感がただよっているように感じてしまいます。

これは最終的に勝利するので、それがない。
こっちのほうが好きでした。

ゲバラは死してもなお、カリスマとして
尊敬されていますが、この本を読めばそのかっこよさが少しは分かる、
そんな気がしました。

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