2012-07-20

「ぬけがら」佃典彦


ぬけがらぬけがら
佃 典彦

白水社  2006-04
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名古屋で「B級遊撃隊」という劇団を率いる劇作家・役者さん。
学生時代にお世話になった方です。

その佃さんの、演劇界の芥川賞といわれる
岸田賞受賞作。


妻に家を追い出された息子と、「脱皮」を繰り返して若返っていく父親の物語。増え続ける父のぬけがらたちと、息子との生活の行方は…。著者と父との間で起きた出来事を戯曲にアレンジした、私小説ならぬ「私戯曲」。

これは読み物としてもすばらしくおもしろい。
シュール。でもリアル。
日常生活がちょっとしたことで異形のものに。

繰り返し再演されているのも納得。
たぶんセットとかも凝らなくていいし・・・

あとがきにかわる「あてがき」が興味深い、
戯曲は1冊1~2時間くらいで読めていいですね。


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